周囲約17km、人口約800人の島。北長門海岸国定公園の一部に属しており、ダルマギクやハマユウなどの貴重な花々に出会える自然豊かな島となっています。歴史を遡ると、平城京跡から出土した木簡に「長門國豊浦郡都濃嶋(つのしま)所出穉海藻(わかめ)」と記載があり、角島のわかめが朝廷に献上されていたことが分かっています。また、万葉集にも「角島の瀬戸のわかめは人のむた荒かりしかど我とは和海藻(にぎめ)」という一首も残されています。
 


   


 平成12年11月3日に開通した本土と角島を結ぶ橋。全長は1,780mで、通行無料の離島架橋としては、日本屈指の長さを誇ります。北長門海岸国定公園の一部に位置することから景観に配慮した設計となっており、海の真ん中に浮かんでいる鳩島を避けた橋の造りは、日本土木学会デザイン賞優秀賞を受賞しています。
海士ヶ瀬戸の青く透き通った海を見渡しながら、車で走り抜ける爽快感は山口県内随一のドライブスポットとなっています。

【参考】橋の長さ
1位 伊良部大橋(沖縄県・3540m)
2位 古宇利大橋(沖縄県・1960m)
3位 角島大橋




   


 角島大橋を望む絶景を堪能できる公園。角島大橋の両端にそれぞれの公園が位置しており、本土側の海士ヶ瀬公園展望台からは、細かく砕かれた貝殻を多く含んだ白い砂浜がエメラルドグリーンの海を作り出し、まるで南国の島に行った気分にさせてくれます。また、角島側の瀬崎陽の公園展望台からは、コバルトブルーに染まった海と20基の風車が立ち並ぶ白滝山をはじめとした豊北の豊かな緑を堪能できます。
 
【参考】瀬崎陽の公園の由来
昔、暗礁が多く船乗り泣かせの難所であった角島近郊の海。そのため、燈明台(今の灯台)が造られ、その陽(あかり)が船の航行を安全に導いたことから、その名が付いています。




   


【参考】
営業時間:8時30分~18時00分
      ※季節により異なる
定休日:毎月第1・第3火曜日、
      年末年始
※祝日の場合は開館で、
  振替休館あり。

電話:083-786-0111
URL:http://michinoeki-houhoku.jp/

 平成24年3月24日にオープンした山口県で20番目の道の駅。角島を望む北浦街道(国道191号) のレストスポットとして、豊北の「海の幸」から「山の幸」まで、まるごと豊北が詰まった道の駅となっています。
道の駅の展望広場には、豊北地区では唯一の首長級の墳墓である和久古墳が整備されており、また、国指定の天然記念物である「壁島」も眺めることができます。
なお、道の駅「北浦街道 豊北」では、マスコットキャラクター「ほっくん」にも出会うことができます。




   


 日本海側初の洋式灯台であり、明治9年(1876)に初点灯した角島灯台。明治政府最初の御雇外国人リチャード・ヘンリー・ブラントン(英国)の最高傑作と言われ、内外ともに重厚で華麗な意匠を施された総御影石造りの灯台となっています。
日中は参観型灯台として、105段のらせん階段を登りきると眼下に広がる角島のパノラマ景観を楽しむことができます。
また、灯台としても現役で、日本に5箇所しかない第1等フレネルレンズの発する光が、まるでダイヤモンドの輝きと見間違える美しさを放ちながら、夜の航海の安全を守っています。
 
 併設する角島灯台記念館は、旧吏員退息所(官舎)が改装されたもので、角島灯台をはじめ、日本各地の灯台について学ぶことができます。
 
【参考】~角島灯台~ 
灯台参観:200円(中学生以上)
  ※灯台記念館のみの利用は無料。
参観時間:5~9月  9時30分~16時30分
     10~4月 9時~16時
電話:083-786-0108
休み:年中無休。
ただし、荒天時は参観中止の場合あり。

 


   


 角島出身の女流作家・中本たか子の歌
『故里を とおくはなれて 思うかな 夢さきの波 牧さきの風』から、公園の名が付いた夢崎波の公園と牧崎風の公園。角島の両端にそれぞれ位置しており、角島の雄大な自然に触れることができる公園となっています。


角島灯台側に隣接する夢崎波の公園では、夏(7月下旬~8上旬)にはハマユウ・冬(1月下旬~2月上旬)にはスイセンと季節による花々を楽しむことができます。

 
 一方、島の反対に位置する牧崎風の公園は、その名のとおり風を感じる公園となっており、秋(10月下旬~11月上旬)には公園一面にダルマギクを見ることができます。また、岩に溶岩の流れた痕跡などが残っており、角島の生い立ちを知ることもできます。

 


   


 角島中央部に位置する「しおかぜの里角島」。外観は海からの強い風をしのぎ、国定公園の風景になじむよう、灯台付近に見られる「めのは小屋※」をイメージして設計されています。特産品販売所・食事処を併設しており、目の前にはコバルトブルーの海が広がり、開放感溢れるつくりとなっています。

 また、「つのしまサイクルポート」が隣接しており、角島をのんびりと自転車で回ることができるようになっています。

※めのは小屋:磯ものを採るための道具小屋

【参考・しおかぜの里角島】
営業時間:9時00分~17時00分(7月・8月は、18時まで)
定休日:毎週水曜日、年末年始
※祝日の場合は開館で、翌日休館。
※7月・8月は休みなし。
電話:083-786-0700

【参考・サイクルポート角島】
営業時間:9時00分~17時00分
     ※季節により異なる
レンタサイクル:
電動自転車 大人2時間まで410円
自転車 大人2時間まで200円 など
定休日:毎週水曜日、12月~2月
    ※祝日の場合は開館で、翌日休館。
    ※7月・8月は休みなし。
電話:083-786-2160




   


 北長門海岸国定公園に指定されている角島の自然を分かりやすく紹介している施設。
角島で発見された新種のクジラ(ツノシマクジラと命名される)の骨格標本(レプリカ)や角島に打ち上がる貝殻、飛来する鳥、植物など多岐に渡たる角島の情報が展示されています。
また、無料での解説もあるため、初めて角島を訪れる人にもやさしい施設となっています。
 
【参考】
営業時間:9時00分~16時30分
     (※受付は16時まで)
入館協力金:200円
定休日:毎週火曜日、年末年始 
    ※祝日の場合は開館で、翌日休館。
電話:083-786-0430
URL:http://www.tsunoshimashizenkan.com/


   


 弥生時代の埋葬跡で、国の指定史跡となっている土井ヶ浜遺跡。300体以上の人骨や副葬品が出土したこの場所には、日本で唯一の人類学専門の博物館を併設しており、日本人のルーツを知ることができる施設となっています。
なお、遺跡内の湿地には2000年以上前に咲いており、開花に成功し、日本各地に根分けされていった古代ハスが7月下旬に見事な花を咲かせます。
 
【参考】
営業時間:9時00分~17時00分
入館料:大人200円 大学生等100円 
 ※高校生以下、下関市・北九州市の
   65歳以上、その他の地域の70歳
  以上は無料。

 定休日:毎週月曜日、年末年始 
 ※祝日の場合は開館で、翌日休館。
 電話:083-788-1841
 URL:http://www.doigahama.jp/




   


 太翔館は、旧滝部小学校の本館で滝部村出身の中山太一氏(元貴族院議員・事業家)の寄贈を受け、大正13年に完成。設計は、ドイツ人と言われ、阿川村の宮大工・橋本銀之助棟梁により建てられた建物となります。ルネサンス様式の石造建築を木造に引き写した建物で、大正時代の木造の代表的な学校建築として、昭和54年3月に山口県の有形文化財に指定されました。そして、平成19年度から23年度の保存修理工事を経て、大正時代の創建当時の建物を復原しています。2階講堂では、特別展も開催されることがあります。

【参考】
営業時間:9時00分~17時00分
定休日:毎週月曜日、年末年始
※祝日の場合は開館で、翌日休館
電話:083-782-1651
URL:http://h-rekimin.jp/



   


 北長門海岸国定公園の西端に位置する豊北町。豊かな緑だけでなく、海にも面した地区が多いため、多数の海水浴場が点在しています。約1kmの白浜が続き、快水浴場100選にも選ばれている土井ヶ浜海水浴場をはじめ、角島の大浜海水浴場・コバルトブルービーチ、そして、角島大橋を望む赤田海水浴場・西長門リゾートホテルなど県内屈指のビーチスポットがたくさんあります。
また、水平線を赤く染める海に沈む夕日も格別です。
  
URL:下関市公式観光サイト(豊北・角島エリアの海水浴場)
https://shimonoseki.travel/spot/list.php?c=80&sc=94&area=12




   


 豊北沖がイカの王様と名高い「ケンサキイカ」の好漁場であることから、豊北地域で水揚げされる活イカと特牛港(特牛市場)に出荷される鮮魚イカのAランク(漁獲日に水揚げされたもの)のものを『下関北浦特牛イカ(旬:5月~10月)』と名付け、下関ブランドの1つとして売り出しています。 

【参考】
地名:特牛(こっとい)の言われ難読地名の1つであり、
   地名の由来は以下のとおり諸説存在する。
 
説①:重荷を負う強健な牡牛のことを
   「特牛(こというし、ことい、こってい)」と呼び、
   そこから来ている。なお、肥中(ひじゅう)は、牝牛
   (ひんぎゅう)から来ている。

説②:牛車を引かせる大柄の牛のことを牛体(ゴテイ)と呼び、
   このゴテイがコットイに変化したもの。

説③:犢牛(牛の子と言う意味)が特牛と変化したもの。

説④:港を型取る入り江が「琴江(ことえ)」と称されており、
   それが訛ったもの。
 
諸説ある由来に「牛」が関係しているのは、この地が和牛の牧畜が盛んな一時代があったためである。なお、今でも牧崎風の公園手前には牛が放牧されており、牛の姿を見ることができる。